- ジュリアナの始まり
- ジュリアナのサイン、刻印
- ジュエリーの製作年代
- ジュリアナの見分け方
- ブローチ
- ネックレス
- ブレスレット
- イヤリング
- ジュリアナ特有のストーン
- ストーンに彫がはいったもの
- ミグパリで過去に販売したジュリアナのジュエリー
- お花
- 動物シリーズ
- カメオ
- ネックレス
- その他、ジュリアナらしいジュエリー
- ジュリアナをもっと知りたい方に
ジュリアナの始まり
1947年にWilliam DeLizzaとHarold Elsterがコスチュームジュエリーの工場を設立、同時にニューヨークにショールームをオープンしました。イヤリング、ネックレス、ブローチ、ブレスレットだけでなく、ベルトやバックル、ボタンなども製造していました。彼らのジュエリーはデパートやジュエリーメーカーに販売され、国内外に700以上もの顧客がいたそうです。その中にはウェイスやアリスキャビネス、ケネスジェイレーンなども含まれていました。
海外ではDeLizza&Elsterを略してD&Eとの表記されることもあります。D&Eとは会社の名前で、独自のブランドの名前がJULIANAということになります。
ジュリアナのサイン、刻印
彼らが製作したジュエリーにサインが入ることはありませんでした。1968年になってブラックとゴールドのタグにジュリアナの名前の入ったタグをつけて販売するようになります。左はORIGINAL バージョンと©マークが印刷されている2種類があります。
ジュエリーの製作年代
ジュリアナのジュエリースタイルは1947年から始まっていて、当時の広告や資料がないため、いつ頃に作られた物か厳密に特定できません。専門書にも製作年代についての言及がありません。コスチュームジュエリー全盛期の1950年から1970年頃の物が大半だと思います。ジュエリーの製作年代を知る手掛かりとして、石の表面にオーロラ加工が施されているストーンを使っていれば、それは1955年以降に製作されたものです。詳細は『ディオールとスワロフスキーで開発されたもの』をご覧ください。
そして、タグがついてる物は1968年以降に製造されたものです。
ジュリアナの見分け方
様々な色のガラスや模様が入ったストーンを使って製作されたジュエリーは、ジュリアナだけで一冊の専門書がでるほど。すべて手作業で石留めされています。ジュリアナは他のメーカーのように裏側にメーカーのサインを残さなかったため、ジュリアナの物かどうか特定するのは困難ですが、裏側を見ればジュリアナの特徴がいくつかあります。こちらでご紹介するのは、例外もありますので、おおよその目安としてご覧ください。
ブローチ
①花の部分と茎の脇からでた葉っぱをワイヤー一本だけで支えています。こういった、裏側からワイヤーがでているのはジュリアナの特徴です。
②ブローチがペンダントトップにもなるように、チェーンを通せるように金具がついているブローチがあります。
③ストーンの下に、底がない部分があります。
④構造が弱い部分をリング状のワイヤーで補強しています。
⑤いくつかの部品を一つにまとめるためにリベットという金具で固定しています。
⑥ピンは横幅いっぱい、構造部分に直接取り付けされています。
ところどころに、はんだ付けした部分が山のように盛り上がっている部分があります。
ネックレス
①J型のフックが使われています。これでラインストーンの部分のどこにでも引っ掛けられるようになっていて、長さの調整が可能になっています。
②ネックレス全体がV字型の形になっていたり、下記のブレスレットのように5つのパーツをつないで作られている物が多いです。
③補強リング 構造が弱い部分をリング状のワイヤーで補強しています。
ブレスレット
1番わかりやすい特徴は、ジュリアナのブレスレットは5つのパーツをつないでできているものが多いです。
①浮きワイヤー グレーのストーンをワイヤーだけで支えています。
②留め具に写真のような模様が入っています。
③接続金具 5つのパーツを図のような幅のある金具でつないでいます。
イヤリング
①7枚の花びらに3つの穴。これが一番多いタイプです。
②王冠のようなデザインに3つの穴
③ほぼ丸い形状に一つ穴
ジュリアナ特有のストーン
ジュリアナでしか使われていないストーンがあります。そのストーンを見てジュリアナのものかどうか判定します。
①お花をかたどったようなストーン このストーンがついたジュエリーは英語ではMARGARITAと表記されています。
②イースターエッグと呼ばれる、プラスチックの表面に色付けされたストーン。英語ではEASTER EGGと表記。
③楕円形の虹色に輝くストーン このストーンはWATERMELONと表記されています。
④表面に模様が描かれたストーン
⑤大きな円形のストーンの周りにオーロラストーンが取り巻いたストーン
⑥白いラインが入ったストーン こちらは英語でgivreと表記されます。
ストーンに彫がはいったもの
彫が入った これを見れば一目でジュリアナのものとわかるくらい、ジュリアナ特有の物です。
ミグパリで過去に販売したジュリアナのジュエリー
今までたくさんのジュリアナのジュエリーを販売しましたが、その中でも印象に残った物をテーマごとにご紹介します。
お花
一輪タイプのお花のブローチ。いろいろなデザインで製作されました。
動物シリーズ
これ以外にもトカゲ、蝶々なども作られています。中央のクジャクや亀、猫が人気があるデザインです
カメオ
いろいろな色でカメオも製作していました。モノトーンのカメオからピンクやブルー、グリーン、ブラウンのいろいろなカメオがあります。
ブルーグリーンのカメオ↓
ローズタイプのカメオもあります。↓
migparis.com
ネックレス
その他、ジュリアナらしいジュエリー
ジュリアナをもっと知りたい方に
他のメーカーのサインが入っていても、裏側を見てその特徴があれば、D&Eの工場で製作されたものかもしれません。1990年代には工場は閉鎖されてしまいましたが、今でも世界中にジュリアナファンがいます。下記はジュリアナをもっと詳しく知りたい方にお勧めの本です。洋書ですべて英語ですが、ジュエリーの写真が大半で、英語がわからなくても写真だけでも十分楽しめます。