以前ご来店お客様のお話です。
いかにも芦屋マダムといった上品な雰囲気を漂わせた女性。コートの下にはミリアムハスケルの幅10cmはあると思われる大きなお花のブローチを薄手のニットの胸元につけておられました。
migparis.com通常なら、生地がブローチの重さに負けてお洋服に皺がよったり、ブローチが下を向いてしまってあきらめることが多いですが、見ていて気持ちがいいくらい皺も寄らずにきれいについていました。
どのようにつけておられるのかお聞きしてみると、下着(ブラ)の紐にピンを通していて、この方法ならどんな物でもつけられるとのこと。
なるほどー、そういう方法があったのねと目から鱗。
さらにそのお客様、とても素敵なコートをお召しでしたが、コートではなく中のニットにつけていたというのも、大きなブローチはコートにつけなければならないと思い込んでいた私はまたまた常識を打ち破られました。
おそろいのハスケルのイヤリングは調金で花びらを作って、金メッキを施して一回り大きなサイズにしてもらったそう。その発想にも脱帽。何から何までステキでため息の連続でした。
お客様とお話するのはとても勉強になります。自分の常識や価値観なんて、ちっぽけなものなんだと思い知らされた一日でした。