ミリアムハスケルと言えば、フェイクパールを使ったジュエリーが今でも大変人気があります。その材料となるパールをミリアムハスケルに提供していたのは日本のメーカーだったということをご存知でしょうか?
パールの仕入れ
通常の丸いパールは1940年代後半まで、チェコスロバキアやベニスから仕入れいていましたが、1.5mmのシードパールも含めて、すべてのサイズのパールは、徐々に日本のパールが使われるようになります。
日本で製造されるパールはすべてハンドメイドで、ヨーロッパの物より質がよく、低価格で仕入れることができたからです。
ハスケルのパールと似たようなカラーのコスチュームジュエリーを見かけないと思いませんか?それは、このパールを当時ミリアムハスケルがほぼ独占的に買い占めていたからです。
パールの製造工程
このバロックパールの芯の部分はガラスでできていて、その上にセルロースや魚のうろこ、あらゆる樹脂を混ぜた溶液につけて色をだしています。通常なら3~5回で終わる工程を、日本のパールは何十回と溶液に浸すことによって、独特な色と光沢を出しています。ヨーロッパで製造されるパールと一線を画し、これらのパールで作ったネックレスは世界中でひっぱりだことなります。
当時、ホワイトだけでなく、シャンパンゴールド、ピンク、ライトブラウン、グレーなどあらゆるカラーのパールが製造されました。
パールネックレスの製造方法
ガラス製のパールは、プラスチックの物とは違って重みがあります。そのため、ネックレスは必ずシルクの糸でつながれ、切れないように金具の両サイドは幾重にもしっかりつながれています。また、パールとパールの間には金属のビーズがあしらわれ、パールの両サイドには、傷がつかないようにキャップがつけられていることが多いです。これはミリアムハスケル特有の方法で、ここを見るだけでこれはミリアムハスケルのジュエリーということがわかります。
パールのコンディション
ハスケルのパールはコンディションが良い状態で残っている物は本当に少ないです。表面のパールがはがれていたり、傷がはいっている物がほとんど。パールとパールの間のゴールドビーズは緑青の錆がついていないものを見つける方が困難です。コンディションの良い物を見つけたら買って損はないと思います。
彼女のパールのジュエリーは、当時だけでなく、現代でもコスチュームジュエリーのコレクターから非常に高く評価され、大変高値で取引されています。そのパールがMADE IN JAPANだったとは誇らしいです。