以前から何度かお伝えしてきましたが、やはりお問い合わせが多い案件。
初めてアンティークウォッチを購入された方で、メルカリやオークションで時計を購入された方は、やはり使い方がよくわからないまま使用されている方が多いなと思います。
以前お問い合わせいただいた方曰く、『前の持ち主の方から5回くらい回せばよいと教えてもらってその通りしていたのですが、時計がすぐとまるんです。』
そりゃそうです。リュウズを巻き慣れた私でも5回で巻き終わることはないですし、一巻きでどれだけ回せるか、人によって違います。巻き慣れていない人が5回しか回していなければ、おそらく3分の1くらいしか回せてないと思います。
そして、リュウズを何回も回すと壊れると言われた・・・。
巻き終わっているのにそれ以上力を入れて無理に回すと、確かに壊れることもあるかもしれませんが、女性の力で普通に回しただけでそんなに簡単に壊れることはありません。
リュウズは頻繁に使用する部分です。使っているうちにゆるんだり外れやすくなることもあるかもしれませんし、中の部品が切れてしまうこともあるでしょう。それがリュウズを回した時に起こっても、きっかけでそうなっただけで、壊してしまったということにはなりません。ビンテージウォッチに限らず、物は使用しているうちに消耗してきますし、何かトラブルがでてくるものです。
ですので、怖がらずに最後まで回してください。巻き終わりの感覚はご自身で体験してみないことにはいつまでたってもわかりません。怖い方はゆっくり巻いてみてください。
リュウズが巻き終わると、回していた方向(12時の方向)とは反対側に(6時方向に)リュウズが少し戻ってくるような感じになります。それがそれ以上回せないよという時計からのサインと思ってください。(時計によっては感じない場合もあるかもしれません)
固くて回しにくかったり、明らかに巻き終わりがない場合は修理が必要ですのでご相談くださいね。